診療内容

歯周病と口臭予防

 歯のエナメル質の表面には微細な凹凸構造があって汚れが付きやすく、歯の手入れや歯並びが悪い人は着色・変色しやすいことはすでに述べたとおりです。

 軽い色素沈着は歯磨き剤を用いた適切なブラッシングでほとんど解決できますが、歯ブラシの毛が届きにくい部位や、歯肉が下がって露出した歯根の着色は取れにくいもの。

 頑固な着色に歯科医による機械的清掃(スケーリング)が必要となります。

 虫歯や外傷によって損傷した歯(欠ける、割れる、ヒビが入る)および歯髄壊死(歯神経が死ぬ)、歯の詰め物や薬剤による色素沈着には、金属や陶剤などの補綴物を用いて歯の修復を行います。

 少し専門的になりますが、簡単に説明しましょう。インレーとはむし歯を削った後に歯型を取って作製した充填物を言います。

 比較的小さいむし歯が対象で、通常は金属材料で作りますが、外観が悪いということで自然歯の色調を持つ素材での修復を望む人が増えています。

 ラミネート・ベニアクラウンは歯の色調が暗い、歯並びが悪い、歯の先が折れたなどといった場合に、表面だけを薄く削り、その部分に薄板状の素材を化粧張りして覆う物で、歯の色や形、大きさを自由に整えることができます。

 歯の削除量が他の方法より格段に少なく、麻酔も不要で、簡単に審美的(見た目)な問題が解決できますので、主に前歯、小臼歯に応用されています。

 ジャケットクラウンは歯の削った部分を陶剤で製作し、それを歯に接着させて修復する物です。希望通りの形に作るため、広範囲のむし歯や抜髄(歯の神経を取る)後の変色歯に適していますが、自分の歯の歯根が残っていないと作れません。

 また強い力や衝撃で歯が割れる場合がありますので注意が必要です。

 メタルボンドは歯全体を覆った金属鋳造冠を作製し、その金属上に陶剤を焼き付けて再現する方法です。

 歯の削除量が多いのが欠点ですが、適応が広く、変色歯はもちろん、歯根部分しか残っていない場合、永久歯を部分的に失った場合でも審美性・耐久性ともに十分な物が作製可能です。


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