児玉研究所

糖尿病

 近年、生活習慣病の大きな社会問題となっていますが、その代表格として注目されているのが糖尿病です。糖尿病は糖代謝の異常によって起こされ、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が病的に高まることによって、さまざまな特徴的な合併症をきたす危険性の高い病気です。一定以上の高血糖では尿中にもブドウ糖が漏れ出し、尿が甘くなる尿糖のため糖尿病と名が付けられました。

 厚生労働省が2007(平成19)年に行なった「2007年国民健康・栄養調査」によると、「糖尿病が強く疑われる人」は約890万人、「糖尿病の可能性を否定できない人」は1320万人で、合わせて2210万人が糖尿病予備軍と推計されており、10年前の1999年に比べると、約1・3倍に増加していることがわかっています。

 2004(平成16)年から血糖値の正常値は、空腹時140mg/dlから126mg/dlに引き下げられ、以下のような四種類のタイプに分けられました。

  ①1型糖尿病(インスリン依存型)

  ②2型糖尿病(インスリン非依存型)

  ③特定の原因によるその他の型(遺伝素因、二次性糖尿病)

  ④妊娠

 糖尿病の増加の背景としては、食事、飲酒、喫煙、運動不足、ストレスなどさまざまな生活要因があげられています。糖尿病は血液中のブドウ糖を細胞内に取り込み、エネルギーに変換する助けをする「インスリン」というホルモンが不足したり、きちんと働かなかったりするために血糖値が高くなり、その結果としてさまざまな合併症を起こす病気です。インスリンは膵臓にあるランゲルハンス細胞のβ細胞から分泌されますが、日本人の糖尿病の約90パーセントは2型のインスリン非依存型糖尿病であり、ストレス、肥満、運動不足などが誘因となって発症します。

 診断には、空腹時血糖値を測定します。血糖値の高い患者さんは、喉の渇きを訴えて、水分の摂取も増え、尿も多くなります。からだのだるさや疲労感、視力の低下、体重減少、手足のしびれ、足のむくみなども出現します。