歯の着色とホワイトニング
ホワイトニングについて、まず歯垢や歯石、軽い外因性の着色・変色には、「プロフェッショナル・クリーニング」がお勧めです。
これは歯科診療所において炭酸水素ナトリウムの超微細パウダーと水を圧搾空気で歯面に吹きつけるもので、6ヶ月に一度の噴霧処置で白い歯を保つことが出来ます。
加齢や薬剤、外傷などによって歯や歯列全体が変色している場合には、35~44%の高濃度の過酸化水素(オキシフル)を用いて漂白する「オフィス・ホワイトニング」が有効です。
この方法は即効性で効果がすぐ実感できますが、反面、歯の痛みや知覚過敏、歯肉の灼熱感などをきたすことがあります。
米国では歯科医の指導のもと自宅で漂白する「ホーム・ホワイトニング」が広く一般に受け入れられています。
10~35%の濃度の過酸化尿素を用い、年齢や症状によっても異なりますが、20代では1日数時間、2週間~1ヶ月ほど、各自のペースに合わせて実施します。
年齢が高くなるとエナメル質が硬く厚くなるため、漂白効果を得るには時間を要しますが、このホワイトニングは麻酔や歯を削るといった工程なしに歯の修復処置が可能であり、心理的な負担も少なく、自然に近い透明感のある色調を得られるというメリットがあります。
ただ残念なことにホワイトニング効果は永久的なものではなく、徐々に色調が元に戻っていく「後戻り」現象が起きますので、効果を持続させるためには定期的にホワイトニングを反復して行わねばなりません。
金属材料やテトラサイクリンによる重度の変色に対してホワイトニングは無効ですので、補綴物(歯をおおう物)による修復を検討します。
ホワイトニングは健康保険の対象ではありませんが、微笑みとともに口元からこぼれ出る白い歯はあらゆる人々に対する友好のしるしであり、相手に知性と教養を印象づける大切な要素の一つです。
興味のある方は、直接歯科医院に相談してみてください。